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我舌探福 ①

執筆者の写真: Trouter KenTrouter Ken

 もう37年も前になる。学生時代に八王子の高尾のネルを使った喫茶店でバイトをしていた結果、コーヒーの味にずいぶん片寄った偏屈な執着を持つ舌が出来上がってしまった。

 この川越に長いこと居を定めているが、(コーヒーのうまい喫茶店でコーヒーを飲みたい)とふと思い、喫茶店を探したことがかなりのロングスパンで何度か、ある。でも、なかなかないのだ。原因は当たり前の話だが、うまいコーヒーだけにあまりこだわってもそれを求めている人が商売が成り立つ程度飲みにきてくれるほど多くないからだろう。そんな中でも一件お気に入りの店があった。でも、そこにそのコーヒーを飲みに来るお客さんがどれほどいたことか?このお店のこのコーヒーが美味い!と、知っている人がどれくらいのいるのかについて考えると不安が募るばかりであった。実際にここで美味しいコーヒーを頂いているときに同じものを頼んでいる人を見かけたことがない。ここはこれよりも安いコーヒーも提供している店であった。このお店は何年か前に撤退してしまった。川越駅マインの中にあったルノワールである。ここのドリップのモカを飲むためだけに電車賃払って川越まで出かけたものであった。ここのコーヒーは私の舌にとって、市役所近くの個人のコーヒー専門店がこぞってかかっても太刀打ちできない味であった。

 さらに昔のことを言えば、新富町通りのまるひろの先の左側の建物の2階に入っていたなんとかというルノアール系列の少し高級なカフェがあった。ここのデミタスにはうならされた。舌を巻かされた。豆を売ってもらえなかった。おっと、これは余談だ。心の中の舌打ちが出てしまった。でもこれがなければマインのルノアールにも入らなかったと思うのである。(ルノアールのトップにはかなりコーヒーを極めた奴がいる!)と私の心に刻まれていたので入ったのである。だから、マインのルノアールにデミタスがなかった時、結構残念に思ったのも事実。

 というわけで、見かけではなく、個人店とかチェーン店とかにとらわれることもなく自分の舌を喜ばせてくれるコーヒー店を近場に見いだせるなら、時々少しだけ至福の時間をのんびりと過ごせるようになるだろう。

 
 
 

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すんません!

ここのところ中国にかぶれておりまして、釣りの方がかなりかなり疎かになっております。 そのうち中国関連のブログを開設するかもしれません。もし興味が湧きそうでしたらそちらの方も四露志苦。

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